独白 愉快な“病人”たち

「必ず治る病気になる」ALSと闘う恩田聖敬さんの思い

恩田聖敬さん(提供写真)

 一昨年の7月には、熱中症の疑いで入院し、3日後の深夜には呼吸困難で生死をさまよいました。一命は取り留めましたが、病状はさらに進み、同じ年の8月には気管切開と喉頭分離手術を行いました。今は常に人工呼吸器を装置しています。

■どうしても仕事を諦めきれなかった

「天職」と感じたFC岐阜の社長職はALSに奪われましたが、どうしても仕事をすることを諦めきれませんでした。自分に何ができるかを熟考し、全国で講演や執筆活動を行う「株式会社まんまる笑店」をクラウドファンディングで募った資金で2016年に設立し、今年創業初の黒字化を成し遂げました。

 私は現在、介護者が2人いれば、いつでもどこにでも好きなところに行けます。

 話したいことは、介護者との口文字を介して伝えられます。もちろん、それ相応の時間はかかりますが(笑い)。

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