独白 愉快な“病人”たち

「必ず治る病気になる」ALSと闘う恩田聖敬さんの思い

恩田聖敬さん(提供写真)

 また、言葉は出ないものの動かしやすい口で特殊なセンサーを操作し、タブレットでメールやSNSや原稿を書いています。動けなくて、しゃべれませんが、コミュニケーションに時間がかかる以外は、本質的にはALS罹患前と変わらず、やりたいことを実現できる環境にいます。優れた介護チームとテクノロジーのたまものですね。

 私はALSと生涯付き合う気持ちは毛頭ありません。ALSは私が生きている間に必ず治る病気になると確信しています。その日までしぶとく生きる! それが、いまの私の目標です。

(聞き手=池野佐知子)

▽おんだ・さとし 1978年、岐阜県生まれ。2004年に京都大学工学研究科航空宇宙工学専攻を修了後、ネクストジャパン、ブレイク、アドアーズといったアミューズメント事業会社の取締役を歴任。Jトラスト退社後の2014年には、岐阜フットボールクラブの代表取締役社長に就任した。2015年11月、ALSの進行により退任。2016年に株式会社まんまる笑店を設立し、代表取締役社長に就任した。2児の父。

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