病気を近づけない体のメンテナンス

脳<上>個人個人の努力次第で認知症の患者数は35%減らせる

「ノビレチン」が豊富なシークワーサー(C)日刊ゲンダイ

 認知症のリスクが1・9倍と、意外と高いのが「難聴」。脳に入ってくる情報(音)が少ないと、頭を使って考えることが減り、神経細胞でネットワークがつくられる活動が衰えるからだ。実は30代から聴力の低下は始まっていて、高い音からだんだん聞き取りにくくなってくる。聞こえが悪くなったら、ためらわず補聴器を使うことが認知症の予防になる。

■カレーとシークワーサーが効く

 食品による認知症予防についても、国内外でさまざまな論文が発表されている。中でも注目されているのが「カレー」だ。

「カレーが黄色いのは、香辛料のターメリック(ウコン)の色です。そのターメリックに含まれている『クルクミン』というポリフェノールの一種には、抗酸化作用、抗炎症作用があり、これが認知症予防に効くのではないかと考えられているのです。その効果は、細胞レベルでの実験、動物実験、疫学調査の3つの面から明らかにされています」

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