糖尿病には1型と2型という2種類があります。1型は普通子供の頃に発症し、血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌が急激に低下するので、早い時期からインスリンの注射が必要になります。自己免疫といって、自分の体を守る免疫の一部が、自分の膵臓を攻撃して炎症を起こすことが、その原因ではないかと考えられています。
この病気になった人は、膵臓移植をする以外は、一生インスリンの注射を続けないといけません。
ではこの病気を薬で治すことは出来ないのでしょうか? 関節リウマチや潰瘍性大腸炎は、どちらも自己免疫の病気です。最近こうした病気に生物学的製剤という薬を使用して、従来の薬には見られないような効果があることが確認され、実際に使用されています。体に炎症を起こす物質を炎症性サイトカインといいますが、その一つである腫瘍壊死因子を抑えてしまうという薬です。1型糖尿病にも、この薬が有効なのではないでしょうか?
医者も知らない医学の新常識