死亡率を上昇させる「不安」な感情は腸を整えて軽減する

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 ストレスに対抗するコルチゾールやアドレナリンの分泌を誘発させるホルモンで、CRFには胃や十二指腸といった上部消化管運動を抑制したり、下部消化管運動を亢進させる作用がある。そのため、腹痛や下痢を招いてしまう。

「さらに『リーキーガット』と呼ばれる腸の透過性亢進状態を引き起こします。われわれの腸の細胞は隣り合っている同士が密着して、細菌や未消化のタンパク質などが腸の中に侵入するのをブロックしています。リーキーガットはその結合が緩んで隙間ができてしまう状態で、小腸内の細菌、毒素、未消化の食べ物などが血液の中に漏れ出てしまいます。すると、下痢、腹痛、吐き気、下血といった症状が表れるのです」

 リーキーガットによって腸内細菌が産生する「エンドトキシン」という毒素が血液に漏れ出すと、脳に到達して脳に軽い慢性炎症(神経炎)が起こる。これが不安や抑うつといった不調や、身体的な疾患につながる。

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