最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

在宅医療の方が入院して治療を受けるよりも値段が高い?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 医療保険、介護保険の上限額は収入や年齢で異なりますが、例えば上限がそれぞれ8000円の人であれば、看護師やホームヘルパーが毎日来て、点滴や介護を受け、濃厚な在宅医療行為を受けても、1カ月の費用は1万6000円となります。

 では、介護保険が受けられず、3割負担の医療保険のみの人は? 

 たとえばがんの末期では月3万円前後、点滴のポンプやいろいろな機械を導入すると月7万~8万円前後。高額だと思いますか? 

 しかしこれでも入院時の費用と変わらないか、低いくらい。人生の最期の時間を自宅で思うように過ごせるわけです。その価値は計り知れませんし、むしろリーズナブルではないでしょうか。

3 / 3 ページ

下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

関連記事