重症化を防ぐ 新型コロナの治療に「抗生剤」が有効な可能性

医療関係者は懸命に患者と向き合っているが…(C)新華社/共同通信イメージズ

「クラリスロマイシンはIL―6などの炎症性サイトカインの放出を抑制するので、サイトカインストームを防ぐ効果があります。適切なタイミングで使用すれば、エクモや人工呼吸器などを使う状態に至る前に病状を改善させる可能性があります」

■分泌型IgAを非特異的に産生する

 ウイルスや細菌といった異物が体内に侵入すると、抗体の機能を持つ免疫グロブリンが作られて排除しようとする。IgAは免疫グロブリンのひとつで、全身の粘膜面でウイルスと結合して無力化し感染を防ぐ。

「IgAは、特定のウイルスや細菌だけに反応するのではなく、多くのウイルスや細菌に反応します。ヒトの免疫機能のフロントラインに位置しているといえる物質で、クラリスロマイシンはその産生を促す作用があるのです」

■宿主プロテアーゼの活性を阻害する

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