肺がん治療に新たな選択肢 2種の薬の組み合わせで余命が延びる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 オシメルチニブ以外のEGFR―TKIなら、T790M耐性遺伝子によって効き目が悪くなった場合、耐性遺伝子の入ったがんに有効なオシメルチニブに切り替えられる。

 一方、オシメルチニブが効かなければ、耐性遺伝子の問題ではないので、別のEGFR―TKIに切り替えられない。

■薬が効きにくかったタイプにも効果的

 しかし国際共同試験「RELAY試験」で、新たな治療選択肢が生まれた。それは、「ラムシルマブ」という抗VEGF剤と、「エルロチニブ」というEGFR―TKIを併用する治療法だ。

 EGFR遺伝子変異陽性肺がんでは、新生血管が作られやすい。VEGFという血管内皮細胞増殖因子の発現が促されるからで、新生血管によってがんに栄養が送られ、がんが増殖する。

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