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抗疲労成分イミダゾールジペプチドは鶏胸肉100グラムで取る

もも肉より胸肉の方がいい
もも肉より胸肉の方がいい

 今週末はクリスマス。定番料理といえば鶏肉だが、鶏肉に含まれる成分として最近注目を集めているのが、抗疲労成分「イミダゾールジペプチド」だ。

 イミダゾールジペプチドは、鳥の翼の付け根の筋肉に特に多く含まれており、それゆえに渡り鳥は長距離を休むことなく飛び続けられるのだという。渡り鳥のオオソリハシシギはアラスカからニュージーランドまで1万1000キロを9日間無着陸で飛び続けるそうで、この“疲れ知らず”に一役買っているのがイミダゾールジペプチドだと考えると、そのすごさが分かるだろう。

 イミダゾールジペプチドの働きとしては、腸管から吸収されて2種類のアミノ酸に分かれて脳に入り、脳で再び酵素によってイミダゾールジペプチドとなり、疲労を引き起こす活性酸素を除去する。

 大阪市立大学の研究チームは、イミダゾールジペプチドを4週間毎日摂取し、その後4時間の自転車こぎ運動を行う実験を実施。すると、試験終了直後の疲労感は、イミダゾールジペプチドを摂取していないグループは摂取した人の1・5倍、実験終了4時間後は2倍の差があった。

 また、イミダゾールジペプチドは2週間ほど継続的に摂取してからの方が抗疲労効果を発揮することが分かっている。

 イミダゾールジペプチドが多いのは、鶏肉の中でも胸肉だ。研究者によれば鶏胸肉100グラム当たりイミダゾールジペプチドは約1200ミリグラム含まれているそうで、吸収率を考えると、1日100グラムの鶏胸肉を食べるといいとか。100グラムというと、目安としてだいたい手のひらサイズ分の大きさになる。

 鶏胸肉はタンパク質が豊富でカロリーも低い。ダイエット食としても最適。師走の時期を乗り切る食品として、クリスマスに限らず大いに活用しよう。

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