独白 愉快な“病人”たち

紙芝居師に出会って救われた…かみはるさん股関節症を語る

かみはるさん(提供写真)
かみはるさん(紙芝居師・31歳)=先天性股関節脱臼・変形性股関節

「前の学校にあなたと同じような歩き方の子がいてね、その子が病院で診てもらったら股関節脱臼っていう病気だったのよ」

 小学4年生のとき、担任の先生にそう言われました。「一度、病院に行ってみては?」という先生の提案で、母親と一緒に受診してレントゲンを撮ってもらったら、先生が案じたように「先天性股関節脱臼」だったのです。

 物心ついたときから右脚を引きずっていました。でも、単なるクセだと思っていたのです。それが股関節の臼蓋(大腿骨骨頭の受け皿)が生まれつきなく、関節が外れたまま歩いていたと知りました。

「すぐに手術が必要だ」となって、別の部位の骨を取って臼蓋をつくり、骨頭を正常な位置に収める手術をしました。

 それから3年後の中学1年生のときには2度目の手術を受けました。股関節が外れたまま成長したため右足が3~4センチ短くなっていて、骨を伸ばす必要があったのです。

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