進化する糖尿病治療法

HbA1cが低すぎる人は自覚症状のない低血糖を起こしやすい

身近な人に理解してもらうことが大切(写真はイメージ)/(C)PIXTA

 高齢者の低血糖対策では、その人に応じた血糖値やHbA1cの目標値を掲げることも大切です。日常生活動作(ADL)や飲んでいる薬などによって目標数値は異なります。あえて、少し高めのHbA1cを目指すことも。40~50代から糖尿病の薬物治療を続けている人は、65歳を越えたら、これまでの血糖値やHbA1cの目標値のままでいいのか、かかりつけ医に相談してみましょう。低血糖はあらゆる合併症の発症に関与すると報告されています。

 自己血糖測定器や持続血糖測定器などで血糖値の変動をチェックすることも、低血糖対策に役立ちますよ。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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