ビートルズの食生活から学ぶ健康

菜食主義者のリンゴ・スターが摂取する動物性食品は卵だけ

果物中心の食生活でアンチエイジング(C)UPI/ニューズコム/共同通信イメージズ

 ビートルズのドラマーであるリンゴ・スターは1940年生まれです。彼は6歳の時、虫垂炎と腹膜炎を併発し、1年以上入院していたことがあります。また13歳の頃、風邪をこじらせて肺炎になり、さらに胸の疾患(おそらくは肺結核)を引き起こして、この時も1年以上の入院生活を経験しています。病弱であったリンゴですが、2019年の来日公演でも元気な姿を見せてくれています。今年で81歳になるわけですが、引退という言葉はまったく聞かれません。

 1968年2月、ビートルズのメンバー4人は、ヒンズー教由来の瞑想法であるTM法(Transcendental Meditation=超越瞑想)を創始者であるマハリシに習うためにインドを訪れます。リンゴにとっては、肉類をいっさい摂取しないインド風の菜食はつらかったようです。ほかの3人とは違い、1989年まで菜食生活の経験はなかったようです。1981年に映画「007私を愛したスパイ」のボンドガールとして知られる女優のバーバラ・バックと結婚したものの、アルコール依存症に苦しみました。その後リハビリによって依存症を断ち切ります。

1 / 3 ページ

松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

関連記事