ビートルズの食生活から学ぶ健康

菜食主義者のリンゴ・スターが摂取する動物性食品は卵だけ

果物中心の食生活でアンチエイジング(C)UPI/ニューズコム/共同通信イメージズ

 アルバム「ギブ・モア・ラブ」(2017年)をリリースした時のリンゴの写真を見ると、多くのロックスターの晩年とは異なり、70代後半とはとても思えないほどスタイリッシュな体形です。ポール同様にリンゴも現在はイギリス的な菜食主義者といっていいでしょう。

 また、近年のリンゴは卵こそ食べるものの、動物性の食品はそれだけだそうです。リンゴ・バーバラ夫妻についていえば「フルータリアン(フルーツ食主義者)」のスタイルが色濃い食生活を送っているようです。いずれにしても、肉を食べていた頃に比べると現在の食生活がはるかに健康的であることは間違いありません。

 では、私たちがそれを取り入れるにはどうしたらいいのでしょうか。

 朝食を例にとってみましょう。まず、バナナ1本、キウイフルーツ2個を食べ、紅茶300ミリリットルを飲めばお腹いっぱいになります。それでいて食物繊維は十分で低カロリー、塩分ほぼゼロのヘルシーメニューになります。現在の日本人の食生活の問題点として、塩分過多、食物繊維摂取量の低下が挙げられます。朝食だけでも「リンゴ流」に変えてみてはいかがでしょうか。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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