家庭内感染予防に役立つというが…自宅でもマスクは必要か

マスクでは飛沫核やエアロゾルの侵入を止めることはできない(C)日刊ゲンダイ

■この先大事なのは多様な考え方と健全な懐疑心

 また、今後、新規感染者数が落ち着いたとしても気を抜いてはいけない。どこかにウイルスは潜んでいて何かのきっかけで増えることは既に経験済みだ。

「現代はグローバルな高度文明社会であり、経済社会活動を続ける限り、リスクをゼロにできません。そのことも意識しておくべきです。冬はウイルスの活動が活発になり、ヒトの免疫力が低下する。感染者や感染死が増えるのは自然であり、私たちはそのことを受忍しなければなりません」

 ワクチンにも過度な期待は禁物だ。中程度以上の副反応は世界中で3000人程度報告されており、国民の約1割、100万人がファイザーワクチンの接種を受けたイスラエルでは、第1回の接種後200人以上が感染していることが報道された。

 100年前に世界的に大流行したスペイン風邪は落ち着くまでに3年以上かかった。今度も簡単に終わるとは考えにくい。

 この先大事なのは多様な考え方と健全な懐疑心、それと日々の感染症対策を愚直に実行することだ。

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