変異種が続々発見される新型コロナ 子供たちは大丈夫なのか

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 変異種の感染力の強さは1日当たりの新規感染者の増加数を見ればわかる。昨年12月3日と今月9日を比べると、英国では1万4878人から5万9937人へ、南アフリカは4400人から2万1606人と短期間で激増している。南アフリカは現在、ウイルスが活性化しにくい夏季にあたるため、激増の要因のひとつに変異種の広がりがあるのは明らかだ。

「とくに気になるのは南アフリカの変異種です。感染に重要なウイルスとヒトの細胞との結合部分に複数の変異があるだけでなく、E484Kの変異は、新型コロナウイルスを中和するモノクローナル抗体からの逃避変異として報告されているからです。しかも、この変異がある人の中和抗体価は10倍低下するとの報告もある。つまり、ヒトの免疫はE484変異を持つウイルスに対して効果が低下する可能性があるということです」

 それは武漢型(614D)や欧州型(N501Y)の流行期に治験して完成したワクチンが必ずしも期待通りの効果が得られないかもしれないことを意味する。

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