変異種が続々発見される新型コロナ 子供たちは大丈夫なのか

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 しかも、E484の変異種に感染したブラジル人女性が同じ変異種に再感染したことが世界で初めて明らかになった。これは、風邪と同じように何度も新型コロナに感染するよう変化した可能性を示唆するものだ。

 いまのところ変異種の毒性は従来種と変わらないというから、今後しばらくはインフルエンザよりも高い病原性を持つ新型コロナウイルス感染症に、より多くの人が何度でも感染する可能性が出てきたということだ。

■この先も安全とは言い切れない

 そこで気になるのは子供たちへの影響だ。従来種では子供への感染リスクは低いといわれたこともあり、4都県に対する7日の緊急事態宣言では、小中高校の一斉休校は要請しないことになった。本当に大丈夫なのか?

「子供に新型コロナ感染症の患者数が少なく、感染しても症状が出にくく重症化しにくい理由は十分解明されているわけではありません。ただ、子供は新型コロナウイルスが細胞に侵入する入り口のACE2受容体の数が少ないことに加え、免疫機能の違いがあることが考えられます。免疫には自然免疫と獲得免疫がありますが、子供は大人よりナチュラルキラー細胞が多いなど、即座に異物を排除する自然免疫が強いといわれています。子供は複数のウイルスに感染する機会が多く、感染後に自然免疫記憶を誘導する訓練免疫状態が効率化し、いろいろな未知のウイルスに対する防御力が強くなっている可能性があるのです」

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