最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

輸血も在宅で可能 不快症状が改善して余命が延びる人もいる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 輸血を検討するのは、不快な症状が輸血で改善する見込みがある時。しかし、いくつか条件があります。意識障害がなく本人が物事を選択できること、患者さん本人が輸血に拒否を示していないこと、十分に経過観察ができると考えられることなどです。

 どの医療機関の在宅医療を受けるか、迷った時は「輸血を在宅で行っているか」を一つの選択肢にするといいかもしれません。特に、白血病など血液の病気の患者さんや、抗がん剤治療の副作用で赤血球や血小板をつくることができなくなっている患者さんにとっては、在宅で輸血が受けられるメリットは大きいでしょう。

 とはいえ在宅医療機関で輸血を行っているところは少なく、全体の1・5%ほど。しかし今後は、在宅で輸血を行う医療機関が増えてくるのではないかと、期待しています。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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