ビートルズの食生活から学ぶ健康

玄米を炊くときジョンの水の測り方は「日本流」だった!

左から、ジョンの愛息ショーン、ヨーコ、ポール。1994年撮影(C)Time Life Pictures/DMI/The LIFE Picture Collection/ゲッティ/共同通信イメージズ

 昨年2020年は生誕80年ということもあり、ジョン・レノンの話題が国の内外を問わず、多くのメディアで取り上げられました。そのジョンがオノ・ヨーコとの出会いによって大きな影響を受けたことは周知の事実ですが、その影響のひとつに自然菜食主義(玄米菜食)が挙げられます。しかし、ヨーコが玄米菜食を実践していた理由やきっかけについて詳しいことは不明です。旧財閥家の子女であるヨーコが、小さい頃から玄米を主食にして育ったとは考えられません。

 しかし、彼女について書かれた「ヨーコ・オノ・レノン全史」(河出書房新社刊)の中にそのヒントがあります。それによれば、1965年ごろ、ヨーコがニューヨークの自然食レストラン「パラドックス」で働いていたことが記されています。そこで彼女は玄米菜食に出合ったと推測されます。また、愛息ショーンが誕生する前に、玄米、全粒粉、豆類、野菜、海藻、塩などだけの食スタイルであるマクロビオテックの講習会を2人で訪ねたことが明らかになっています。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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