ビートルズの食生活から学ぶ健康

玄米を炊くときジョンの水の測り方は「日本流」だった!

左から、ジョンの愛息ショーン、ヨーコ、ポール。1994年撮影(C)Time Life Pictures/DMI/The LIFE Picture Collection/ゲッティ/共同通信イメージズ

 さて、今でこそ精製していない玄米は、食物繊維やビタミンが豊富であることなどから、健康に良い食材として認知されていますが、1975年から80年当時、玄米の栄養価値についての認知度は高くはありませんでした。

 何度かの中断こそあったものの、80年に亡くなるまでジョンは玄米菜食を続けていました。ヨーコの影響を受けたと思われるジョンの食スタイルは、健康に良いというメッセージとともに、菜食主義の世界的な広がりに少なからず影響を与えたことは間違いありません。

 玄米菜食は日本の伝統的食文化といっても過言ではありません。現在、和食は世界遺産として広く世界で評価されています。しかし、すでに1977年、米国議会で発表された通称「マクガバン・レポート」においては、肉食中心の西洋の食文化を批判しながら、精製していない穀類、季節の野菜、魚介類中心の日本食、特に元禄時代以前の日本の伝統食こそ「理想の食事」だと高く評価されているのです。

 あなたもトライしてみてはいかがでしょうか。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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