勃起したまま治まらない!病院に駆け込んだ男性の診断名は…

 コロナによるステイホームで、パートナーとのセックスの回数が増えた、という人もいるのでは? もしED治療薬を使うなら、数は少ないものの、「陰茎持続勃起症」が起こりうるかもしれないことを頭に入れておこう。

「前夜にED治療薬を使ったら、それからずっと勃起が続いているという男性を診察したことがあります。陰茎持続勃起症でした」

 こう話すのは、「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)の著者で、性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長の尾上泰彦医師。

 陰茎持続勃起症は、性欲や興奮に関係なく、4時間以上勃起が続いて痛みが出る病気。この男性は、尾上医師が提携する大学病院にすぐに連絡し、緊急手術を受けて事なきを得たという。

 陰茎持続勃起症は白血病、骨盤の腫瘍、脊髄損傷、糖尿病などで発症するが、「まれにED治療薬が原因になっている場合もあります」(尾上医師)。

 陰茎持続勃起症には2つのタイプがあり、1つはペニスの静脈が詰まって血液の流出が減って発症するタイプ、もう1つは動脈からの血流が過剰になりペニスが破裂して発症するタイプ。前者のペニスの血流が停滞している場合、ペニスが低酸素状態になり、1日以上続くと海綿体の組織が線維化し、壊死してしまう。勃起不全が一生続くことにもなりかねない。早急な手術が必要だ。一方、後者の場合も、手術が必要。こちらは症状が軽く痛みが出にくいため、治療が遅れるケースも珍しくない。

 勃起が続いてバンザイ、というわけにはいかないことを肝に銘じておこう。

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