セックスが痛い

中高年にこそ性教育を 新方式の実践でセックスが楽しくなる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 日本では、性教育を「寝た子を起こす」と性行動を早めるきっかけになると危惧したり、性知識は自然と学ぶものと発言する人が少なくない。しかし包括的セクシュアリティー教育は、科学的に性を理解し、性行動を自分たちで管理できる知識です。学ぶことで、むしろ慎重に行動するようになります。

 残念なのは、中高年向けの包括的セクシュアリティー教育本が見つからなかったこと。生殖を目的としない夫婦間の性生活は性交痛や性機能障害に悩んだり、体の変化に戸惑ったり、病気などさまざまなことを乗り越える中にあります。

 性に関してどう行動していいか分からない大人が多いと、性交痛の活動を通して感じています。性を肯定的に考えられないのは、性について真っすぐに学ぶ機会がなかったことも影響しています。大人向けの包括的セクシュアリティー教育本が出ることを、ワクワクして待っています。

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小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

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