コロナ第3波に備える最新知識

ワクチンは効果ありそうだが…集団免疫は獲得できるのか?

(C)ロイター/Dinendra Haria/SOPA Images/Sipa USA

 新型コロナウイルス収束に向けて、世界中がワクチン接種に躍起になっている。

 その狙いは新型コロナウイルス感染症による重症者数を減らし、集団免疫を完成させて蔓延の防止を図ることにある。

 集団免疫とは、特定の集団のなかで感染症にかかるか、ワクチンを打って、多くの人が免疫を獲得し、それにより集団全体が感染から守られるようになる現象を指す。

 集団免疫を獲得するにはその集団内にどの程度の割合の免疫保有者(集団免疫閾値)が存在すればいいのか。

「昨年3月には人口の6割が感染すれば流行が収束するといわれました。感染疫学の本場である英国の疫学の教授がそう主張したからです。英国などは、この主張に基づいて積極的な感染対策を打ち出しませんでした。その結果、感染大国になったのです」(弘邦医院・林雅之院長)

 過ちの原因は「何も対策をしなければ感染者は右肩上がりに増えて人口の6割以上が感染する」と考えたことだ。

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