コロナ第3波に備える最新知識

ワクチンは効果ありそうだが…集団免疫は獲得できるのか?

(C)ロイター/Dinendra Haria/SOPA Images/Sipa USA

 しかし、感染が深刻といわれた中国・武漢であれ、横浜に寄港したダイヤモンド・プリンセス号であれ、感染者がその集団の2割を超えることはなかった。感染が広がるにつれ、免疫力の強い人が残り、感染効率が落ちるうえ、多くの人が予防策を取ったからだ。そのため、いまでは集団免疫閾値の計算は、基本再生産数(1人の感染者が周りの免疫を持たない人に平均何人にうつすかを示す数字)ではなく、実効再生産数(すでに感染が広がっている状況下で1人の感染者が平均何人にうつすかを示す数字)で計算する方がいいとされている。結果、集団免疫閾値は、状況により、その数値はすぐに変化するため一定にならないものの、総人口の2割程度でもいいのではないか、との意見がある。

 そこで注目されるのがイスラエルだ。ワクチン接種が世界最速で進んでいるからだ。人口920万人のこの国では1月21日時点でおよそ27%に当たる244万人が1回目のワクチンの接種を終えている。

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