「特に高齢者は、加齢で免疫力が低下しています。若い頃と同じように免疫力を維持する対策を講じるべき。そのカギとなるのが、ミトコンドリアです」
免疫システムに関わっているのが免疫細胞で、免疫細胞は主に核、細胞膜、細胞質で構成されている。ミトコンドリアは細胞質の一つで、細胞の活動エネルギーとなるATP(アデノシン三リン酸)を合成する働きを担っている。
「細胞の活動エネルギーをどれだけつくれるかによって、それぞれの細胞がきちんと役目を果たせるかが決まります。それは免疫細胞においても同じ。つまりミトコンドリアがきちんと働けるかどうかで、免疫細胞が分担する免疫機能の役割を十分に発揮できるかが変わってくるのです。複数の論文で、ミトコンドリア量が減少するとエネルギー生産が減少し、免疫細胞の機能低下が起こることが報告されています」