科学が証明!ストレス解消法

だれでも簡単「イライラ」を速やかに消し去る2つの方法

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「なぜこの人は怒っているのか」「なぜ自分は怒っているのか」と、ワンクッションを置いて考えてみる。それによって怒りのボルテージが下がっていくのです。

 たとえば、悪態をついている人や必要以上に怒っている人を見たときに、「この人って友達が少ないんだろうな」とか、「オオカミにでも育てられたのかな? かわいそうに」などと1枚フィルターをかますと、怒りが収まってきます。

 もし、あなたが列に並んでイライラするなら、「新人が慣れない作業を一生懸命やっているんだろう」という具合に、自分の感情への被害を抑えるように「捉え直し」をすると、無駄なイライラを抑えられます。すれ違いざまにぶつかられても、その人が実は目が不自由だとわかったら許せる気持ちになりませんか? 同じ事実なのに、自分がどう解釈するかだけで気持ちは変わるのです。

 もうひとつアドバイスしましょう。ヒトが持つ認知と感情の機能は、脳の限られたリソースを使っています。心的状態に対する解釈を変化させるということは、脳が「怒り」という指令を出している状況から、別の感情を出すように指令すればいいのです。怒りを感じたときは素数を数えればいい――なんていわれますが、ロジックとしては同じです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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