セックスが痛い

体温を測ろう…コロナ禍での「今日の健康管理」にも役立つ

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 月経のサイクルやホルモン分泌のリズムを知る「基礎体温」は、毎日起床時、まだ体を動かしていない安静な状態の時に婦人体温計で測る体温のことです。

 月経がある女性の場合、月経周期に沿って基礎体温は低温期と高温期に分かれます。月経期を境に低温期に移り、排卵期を境に高温期にとホルモン分泌のリズムと一緒に変動するのです。ずっと高温期が続く場合は、妊娠成立の可能性があるし、体温が上がらず低温期が続けば無排卵、無月経が考えられます。

 性交痛の原因となる潤い不足は、潤いをサポートしている女性ホルモンのエストロゲンの低下が大きく影響しています。基礎体温では、エストロゲンの分泌量は低温期の後半、排卵期に近づくにつれ上昇し、ピークを迎えるので排卵期の少し前あたりが潤い不足に悩まされにくいと言えるでしょう。

 しかし、同時に一番妊娠しやすい時期でもあります。妊娠を望んでいなければ、しっかり避妊をする。40代以降では、閉経したと思い込み妊娠してしまうケースもあるので注意が必要です。

 私が基礎体温を測り始めたのは、妊娠を望んだ30代後半の時。それ以来習慣化し、ずっと測っているのですが、とても体調管理に役立っています。コロナ禍で、健康でいることは感染予防のひとつ。毎朝の計測によって自分の体調を一日の始まりに知れて便利です。男性の場合は普通の体温計でもいいでしょう。男女問わず、毎日の体温計測が自己管理に役立つかもしれません。

 注意点として、時間帯や、食事・運動などの行動で体温は変化します。また、測定部位によって平熱は違い、体温計ごとに計測方法も測定時間も異なります。

 ですから体温を測る時は、同じ時間帯に同じ体温計で計測する。長期間でなくても、しばらく記録すれば、自分の平熱が分かります。年齢によって平熱温度に違いがあるので、事前に自分の年齢の平均平熱を調べてみて下さい。

小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

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