最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

患者と家族双方の希望を話し合い、すり合わせる場を持とう

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 話し合いを経て人生を締めくくる気持ちに覚悟がついたからでしょうか、患者さん自ら連絡を取り、疎遠となっていた家族も患者さんを見舞いに訪れるようになりました。

 その時に改めて、在宅医療の継続と、これからの手続きをパートナーに一任することを確認。パートナーが抱えていた「(患者さんを)最期まで自宅で過ごさせてあげたい」という気持ちと、「でも、果たして本当に自分が支え切れるのか」という不安も解消でき、患者さんはパートナーが見守る中、1週間後にお亡くなりになられました。

 話し合いの場を、どのタイミングで持ちたいか分からない方もいるでしょう。そういう場合は、ぜひ在宅医療のスタッフに相談してください。ここぞ、というタイミングで、話し合いの場をセッティングします。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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