膀胱炎は頻尿の原因になりますが、炎症が軽い場合には普段あまり気にならないことがあります。そういうときにセックスをすると、性器や尿道に刺激が加わり炎症が悪化し、過敏に尿意を感じるのでセックス後の頻尿につながるのです。
また、基本的に数日たてば炎症は治ってきますので、頻尿が気にならなくなります。それで毎回、セックスをするたびに頻尿になる……という自覚症状が繰り返されるのです。それにセックス自体も、男性の手や体に付いた雑菌が女性の尿道内に入り込む(尿道炎や膀胱炎の)原因になります。
性感染症の「クラミジア」も男性では尿道炎を引き起こし、女性では腟に感染しますが膀胱炎症状が出ることがあるので、セックス後の頻尿の原因になる場合があります。しかし、男性の50%、女性の70~80%は自覚症状が出ません。尿道の違和感やムズかゆさなど、ちょっとした症状でもあれば検査を受けることをおすすめします。女性の尿道炎・膀胱炎対策としては、セックスの前後には必ずお互いにシャワーやお風呂に入ること。それとセックス後48時間以内は膀胱炎になる確率が高いといわれていますので、セックス後は早めに排尿するように心がけてください。
また、日頃から水分をしっかりとって尿量を保ち、トイレは我慢しないことです。膀胱炎を放置すると腎盂(じんう)腎炎に進行する恐れもあります。セックス後の頻尿があれば、一度、泌尿器科を受診した方がいいでしょう。
専門医が教える パンツの中の秘密