独白 愉快な“病人”たち

起業家の岡本麻里さん 精神病棟への入院経験で学んだ考え方

岡本麻里さん(提供写真)

 病気で学んだことはたくさんあるのですが、「生きるために頑張らない」という考え方が私には必要でした。よく「精神的に弱いから病んでしまう」という人がいるんですけど、強い弱いではなく、頑張り過ぎた人がなるのかなと思いました。公表しづらいと思う人が多いと思いますが、精神疾患は決して悪いことでもないし、ましてや犯罪ではないし、恥ずかしいことでもないと思っています。

 疲れたら休んでいいし、頑張らなくていい。そんな自分を許してあげることが大事。私が今、心掛けているのは健康です。

 シングルマザーですし、せめて息子が独り立ちするまでは絶対に死ぬわけにはいきません。欲をいうならば孫の顔も見たいです! 今は程よく力を抜き、求める愛から与える愛に変わり、とてもハッピーです。

(聞き手=松永詠美子)

▽おかもと・まり 1989年、群馬県生まれ。地方アイドルとしてデビューし、2010年に広末涼子のものまねで注目される。15年に結婚。出産を経て株式会社「minto.」を起業する。18年に芸能界を引退し、その後に離婚。現在は人間力や交流力、生きるをテーマにしたWEBコンテンツや講演会、作品づくりなどを手掛ける。

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