秒速薬膳でアッという間に健康に

便秘改善にはアボカド・黒ゴマ・ハチミツで腸に潤い与える

アボカドの腸活ディップ
アボカドの腸活ディップ(C)日刊ゲンダイ

 最近、どうもスッキリ出ない……。便秘は健康にも美にも大敵です! そして、なんといってもいま一番気になる「免疫力」にも影響を与えてしまいます。一刻も早く改善を図りましょう。

 大腸は、中医学で「肺」と呼ばれる臓器と関係が深いとされています。肺は呼吸器系をつかさどる臓器で、呼吸によって大気中のきれいな気を吸い込み、汚れた気を排出する働きがあります。肺がきちんと活動することで、人間のエネルギー源である気が全身に行き渡り、満たされるのです。

 よって、肺が弱ると喉や鼻など呼吸器系トラブルだけではなく、体力が落ちて、疲れやすい、風邪をひきやすいといった不調が起きてしまいます。また、免疫力が低下してアレルギー症状が表れやすくなります。花粉症やアトピーも肺の機能の弱まりが原因となっている場合が多いのです。

 さらに肺は皮膚機能もつかさどります。肺は肌に弾力や潤いを与えたり、その表面をガードする働きがあり、まさに「美肌」の要となる臓器なのです。そのため、肺の働きが衰えると、肌荒れ、シワなど肌トラブルが続出しがちです。

 肺は大腸と経絡上つながっています。つまり、「大腸のトラブル=肺のトラブル」ということ。腸内環境を整えることで全身のエネルギーが充実してパワーアップし、免疫力も高めることができるのです。

 腸内環境を最悪にするのは、なんといっても便秘です。老廃物である便が長時間存在すれば、その影響は見事に全身に表れます。

 便秘を改善するために安易に下剤に頼りがちな人も多いのですが、それでは体に負担がかかってしまいます。あくまで、自分で出せる体づくりが大切なのです。

 便秘はタイプ別の対策も必要になってきます。まず紹介したいのが、万人に有効な「腸活食材」です。

 アボカド、黒ゴマ、ハチミツの3つは薬膳において「潤腸通便」という効能があり、腸に潤いを与えてすべりを良くすることで便を出しやすくしてくれます。まさに「お助けバキューム食材」!

 積極的に取り入れて、腸内環境を整えましょう。

■便秘改善薬膳レシピ


アボカドの腸活ディップ

 腸に潤いを与えて便秘を改善する優秀腸活食材のアボカド、黒ゴマ、ハチミツを組み合わせたディップ。このままでも、もちろんおいしくいただけますが、和洋さまざまなアレンジが可能です。パンやサラダにのせると朝ゴハンにぴったりのメニューに。

 また、ゴハンにのせて醤油を適量かけた「腸活丼」にするのもおすすめです。

【材料】2人分
●アボカド 2個
●黒すりゴマ 大さじ1
●ハチミツ 小さじ1
●レモン汁 大さじ2分の1
●塩・こしょう 適量

【作り方】
 皮をむいて種を取ったアボカドをボウルに入れ、フォークで潰し、レモン汁をかける。黒すりゴマ、ハチミツも加えて混ぜ、塩・こしょうで味を調える。

池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

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