最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

「食」が生きる気力に 好きなものを好きな時に食べられる

写真はイメージ

 みとった奥さまも、「退院する時に先生はあと1~2週間かもとおっしゃっていましたが、長すぎることもなく短すぎることもなく、結果としてホスピスに入らなくて本当によかった。病院とはまったく違う対応をしていただき、病院だとこんなふうに過ごせなかったと思います。次は私も診てくださいね」とおっしゃってくださいました。

 医師によっては、「食べたら誤嚥を起こしてしまうからやめましょう」「胃ろう(胃から直接栄養を摂取するための医療措置)にしましょう」といった判断をするかもしれません。そういう場合、患者さんや家族が誤嚥というリスクを十分理解し、医師と認識を共有する必要があります。患者さんに「食べたい」という気持ちがあるなら、家族も医師もそれを止めるべきではないと、私は考えています。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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