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コロナ変異株に対するマスク着用法 CDCがガイドライン発表

空港で売られているKN95マスク(カリフォルニア・サンディエゴ)/
空港で売られているKN95マスク(カリフォルニア・サンディエゴ)/(C)ロイター

 CDC(米疾病対策センター)が新たなマスクのガイドラインを発表し話題になっています。

 今年に入って1日30万人近い感染者、4000人以上の死者を出していたアメリカのコロナ感染カーブはようやく下がり始め、2月中旬になって1日の感染者が10万人、死者も1日2000人台で推移しています。

 年末年始の人の移動の影響がようやく減ってきたと考えられていますが、主にイギリス発の変異株が猛スピードで広がっているため、再び感染が広がる前の嵐の前の静けさと言う関係者もいます。

 一方、現在のワクチン接種規模は全米で1日に150万人まで拡充、接種率は一度でも打った人が10%を超え、このままいけば集団免疫の基準となる70%に達するのは夏の終わり頃とみられています。

 そんな中、CDCはマスク着用に関して新たなガイドラインを発表しました。特に感染力が高い変異株に対応するためと考えられています。

 コロナウイルスを含む飛沫(ひまつ)に対し最も効果の高いのが医療現場で使用するN95、それに準ずるKN95であることは間違いない事実ですが、一般人には推奨していません。代わりにマスクは顔にぴったりつけて着用することを呼びかけています。

 たとえばサージカルマスク(紙の使い捨てマスク)は上や横から、布の場合は繊維の間からウイルスを含む飛沫が漏れてしまう問題があり、サージカルマスクの場合では飛沫を防ぐ確率42%という数字が出ています。

 そこで紙の場合は、耳のゴムを一回ひねって両側をタイトにする。またはその上から布マスクを着けてダブルにし隙間をなくす。これをお互いに行えば、飛沫を吸い込まないですむ確率は96%に達すると伝えられています。

 一方で「自由の侵害」とマスクを拒絶する人も多い一部の共和党州では、マスクの義務化を廃止するところも出るなど、深刻な分断は今も続いています。

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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