ビートルズの食生活から学ぶ健康

新アルバム発表 ポールの衰えない意欲は食生活と深い関係が

2015年来日時のポール・マッカートニー(C)日刊ゲンダイ

「もともと書きためてあった楽譜でレコーディングを始めて、だんだんと手を加えていった」そうです。

 そんな日々、ポールは仕事を終えて自宅に戻ると、写真家である次女のメアリー一家の姿がありました。4人の孫と過ごせることを「何と幸せなんだろう」と語っています。もちろんこのアルバムは、コロナ禍やロックダウン生活がモチーフになっているわけではありませんが、やはりビートルズを彷彿させるフレーズが随所に感じられ、コロナ禍にある全世界の人々を元気づけてくれる一枚だと感じました。

 こうしたポールの精力的な生き方は、彼の食生活と深い関係があると私は確信しています。

 マッカートニー家は、ポールをはじめ亡くなった元妻のリンダ、その長女のステラ、次女メアリーも菜食主義者になりました。特にメアリーは食に関する著作もあり、食についての関心も高い女性です。姉でファッションデザイナーのステラとともに「Meat Free Monday」(月曜日は肉を食べない)の活動にも参加しています。

 ロックダウンをはじめ行動の制限によって、人々は強い閉塞感を味わいますが、こうした環境下では、ストレスによっていわゆる「ロックダウン・シンドローム」に陥る人が少なくありません。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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