片頭痛の前兆となる目の症状には、ほかに色覚の変化または喪失、ぼやけた視力、画像の万華鏡のような破砕像、物体の歪み(実際よりも近く、遠く、または大きく見える)、または水を通して物事を見ているように見える場合もある。
「その原因は天気痛と同じで、耳の奥の内耳と呼ばれる部分にある気圧センサーが気圧の変化を感じることで、交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまうからです。すると頭痛の原因である血管の拡張の前に脳血管攣縮が起こり、脳の視覚領域に一過性の虚血が生じます。その結果、ジグザグ模様の光が視野の中心部分から次第に広がるというわけです。この症状は20~30分で消えます。また、子供を中心に片頭痛後に眼筋麻痺が続く『眼筋麻痺性片頭痛』を発症する人もいます」
米国立頭痛財団によれば、天気痛による片頭痛の視覚異変は実際の片頭痛に30分~1時間先行して起きるという。