新型コロナワクチンの疑問に答える

インフルワクチンに比べ副反応の割合が10倍高いのはなぜ?

国内1例目のワクチン接種を受ける、国立病院機構東京医療センターの新木一弘院長(左)/(代表撮影)

 17日から、約4万人の医療従事者に対する新型コロナウイルスのワクチン先行接種が始まった。すでに世界では接種者が3000万人を超えるが、気になるのは副反応だ。約40年にわたりワクチン開発に従事している奥田先生に聞いた。

 新型コロナのワクチン接種は、感染症蔓延防止のために行う予防接種法上の「臨時接種」として、妊婦を除く16歳以上には接種する努力義務が課される。強制ではないが、企業によっては社員に接種を促すケースも出てきそうだ。

【Q】ワクチンの副反応、なぜ起こる?

【A】「ワクチン接種において、副反応がないケースはありません。たとえば、ファイザー社やモデルナ社が開発したワクチンは、メッセンジャー(m)RNA(細胞やウイルスの中にある遺伝情報をコピーし、タンパク質の合成で指令を出す物質)を打つことになりますが、人体に存在しない異物が体内に入るわけですから、アレルギー反応が出る人はいます。重篤な場合はアナフィラキシーが発症しますが、アドレナリン(ボスミン)などの筋肉注射をすることで対処できます。しかし非常にまれです。ワクチンにはリポソームという免疫賦活剤なども含まれるため、軽い症状なら倦怠感や発熱、筋肉痛などが接種後1日目から約40%の人に起こるとのことですが、数日で治ります」

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奥田研爾

奥田研爾

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)ほか。

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