糖尿病の人は、優先順位の対象となる基礎疾患の中の心臓病、腎臓病、肝臓病、睡眠時無呼吸症候群、肥満も併せ持っている人が多いから、なおさらです。私自身「コロナによる致死的な可能性を低くするために、糖尿病患者さんは、ぜひ早く打ってほしい」と考えていますし、同僚の医師も同じ考えの人が圧倒的に多いです。
では、いざワクチン接種となった場合、糖尿病であれば一律同時スタートで接種できるのか? これについては、なかなか難しいとみています。
各病院へ割り振られるワクチン数は決まっています。また、ワクチン接種に対応する病院と、そうでない病院があります。数が限られたワクチンですから、恐らくその病院に通ってきている患者さんから接種を始めるでしょう。つまり、すぐにワクチン接種できる人と、そうでない人とが出てくる可能性があります。
もし、自分が通っている病院でワクチン接種を行っていなければ……。今の段階で言えるのは、患者さん自身がアンテナを張り巡らせて、コロナワクチンに関する情報をいち早くキャッチすること。主治医に「ワクチン接種が開始したら、どう行動すべきか」を聞いておくこと。自分の身は、自分で守るしかありません。
進化する糖尿病治療法