専門医が教える パンツの中の秘密

早漏を改善する2つの訓練法 女性の望む持続時間は9.7分

離婚原因となることも…

 ちなみにTENGAヘルスケアの調べ(17年)によると、女性449人に聞いた理想の挿入時間の平均は9.7分だったそうです。日本の女性は不満を口にすることはあまりないと思いますが、欧米などでは男性が早漏であることが正式な離婚原因として認められます。海外では、それくらい大変なことなのです。

 早漏を改善させるには、有名な2つの訓練法がありますので紹介します。

【スクイーズ法】

 男性が一人で行うことができます。オナニー(手コキ)を開始して、射精感が強くなったらペニスの刺激を止める。射精しそうになった場合は、亀頭の部分を強く握って射精感を遠ざける。これを繰り返し、射精までの時間を延長させる。

【ストップ&スタート法】

 男女2人で行う。女性に手コキをしてもらい、射精しそうになったら女性に合図し、手コキをストップさせる。射精感が遠のいたら再開する。これを繰り返す。手コキでの射精までの延長に慣れたら、第2段階として男女が横向きになってペニスを腟に挿入し、ピストン運動を行って射精しそうになったら止める。これを繰り返す。同じように第3段階では「正常位」、第4段階では「騎乗位」で慣らしていく。

 訓練法の他にも、「SSRI」という抗うつ薬を内服する方法があります。それはSSRIには「射精障害(遅漏)」という副作用があるからです。早漏に悩んでいたら、泌尿器科の専門医に相談してみるといいでしょう。

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尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

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