科学が証明!ストレス解消法

高齢になると頑固になり過激な意見を持ちやすくなる理由

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 そうではありません。大切なのは、身近な範囲からで構わないので、新しいモノや情報に触れること。ひとつの物事や発想に執着・没頭していると、その行為に脳が最適化していきます。一見、集中力が高まり良いように見えますが、落とし穴があります。脳が柔軟性を失い、選択肢が狭まり、悪い意味で脳が最適化してしまうのです。過激な意見を持ちやすいということは、言い換えれば、「俺は間違っていない」という頑固な発想が根付いているわけで、脳が悪い方へ最適化している証左でもあります。

 そうならないために、「慣れ」よりも「新鮮さ」が重要です。新しい時代の風潮や常識といった難しいことをインプットする必要はなく、「軽い運動を新しく始めてみた」「新しいお店に行ってみた」などで十分。“新鮮さ”こそ、凝り固まった脳をほぐす名トレーナーであり、暴走老人にならない手綱となるのです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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