一部の人たちがコロナへの怒りや憤りを中国人にぶつけようと、外見では見分けがつかないアジア系を襲っているわけですが、ヘイトクライムかどうかを認定するのは非常に難しく、地下鉄の中での嫌がらせや差別用語を含めると、相当な件数が起こっていると考えられます。筆者もパンデミックが始まった頃、ある店に入ろうとしたら閉店だと嘘をつかれ、断られる経験をしました。
もともとアメリカにはアジア系移民に対する嫌悪の歴史があり、1882年の中国人移民排斥法、第2次世界大戦中の日系アメリカ人の強制収容などが大きな引き金となっています。しかし嫌がらせや差別はあっても、過去30年の間、ここまでヘイトクライムが続くことはなかったというのが、筆者も含めたアジア系の共通した認識です。
バイデン大統領は就任直後、アジア系へのヘイトクライムを強く否定。これまで移民法で外国人を「エイリアン」と称してきたのを、「ノンシチズン(非市民)」と言い換えるなど、言葉から外国人へのネガティブなイメージを減らすための努力を始めています。
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