科学が証明!ストレス解消法

友人の数より理解者こそが大切 たった1人で百人力になる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 私は、「理解者の数こそ大事」だと思っています。人間は、多数派や周囲の反応に合わせてしまう生き物。スワースモア大学のアッシュによる有名な実験に、「アッシュの同調実験」(1955年)と呼ばれるものがあります。

 基準となる1本の線が書かれたカードと、長さの異なる3本の線が書かれたカードを被験者に見せて、前者のカードの線と同じ長さのものを、後者のカードの中から選ばせるという実験を、次の条件で行いました。【7人の集団で12回行う】【7人中6人はサクラで、本当の被験者は7番目に回答する】【6人のサクラは12回のうち7回、全員がわざと同じ誤答をする】――

 結果、37%の被験者が、一度は間違った回答をしていました。間違うのは、サクラ6人が全員一致で誤答したときが最も多く、1人でも正解を言うサクラがいると正解率は大きく跳ね上がったそうです。つまり、正しいものを選んだとしても、大多数の人が間違った意見を口にすると同調圧力が働き、多数派の意見になびいてしまうことが明らかになったのです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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