秒速薬膳でアッという間に健康に

“苦い”旬の食材で「肝」の働き補いダイエット効果をアップ

セリ、山菜、タケノコのわさびマヨあえ
セリ、山菜、タケノコのわさびマヨあえ(提供写真)

 3月を迎え、次第に暖かくなると気になってくるのが、冬の間に蓄えた「ムダ肉」……。薄着の季節に向けてしっかりと体を絞り込むなら、実は今がベストタイミング。春はダイエットに最も成功しやすい季節なのです。

 ダイエットには向き、不向きの季節があります。冬は寒さに耐えるために体が栄養をため込みます。よって、冬のダイエットは痩せにくく、それどころか体に負担をかけることになり逆効果なのです。

 一方、春は新陳代謝がグンとアップする季節。冬の間に蓄積したものをいったんリセットするために、ため込んでいた毒素や余分な脂肪、老廃物を体から追い出そうとするのです。まさに、ダイエットには最高のタイミング! 

 この願ってもない時季にダイエットの効果を上げるポイントは、解毒をつかさどる臓器「肝」の働きをサポートしながら、デトックス効果のある食材を取り入れること。ムリなく効率的にムダ肉をそぎ落とすことができます。また、この時季にきちんとデトックスしておくことは、季節の変わり目のトラブルを防ぐためにも効果的です。春は気温の上昇とともに、体内のエネルギーも高まります。体のバランスが崩れ、頭痛、目まい、のぼせ、肌荒れ、吹き出もの、イライラといった不調を引き起こしやすいのです。デトックス食材を取り入れることで、春の体調維持にも大いに役立ちます。

 おすすめは、春に旬を迎える「苦味のある食材」です。解毒作用を活発にする「天然のデトックスフード」といえます。

 セリは解毒作用を活発にして老廃物を追い出すとともに、体の余分な熱を取りイライラを静めたり、目の充血にも役立ちます。菜の花は解毒はもちろん炎症を鎮める効果も高いので、湿疹や吹き出ものといったトラブルに効果大。フキはデトックス効果に加えて、胃の調子を整えたり、美白にも威力を発揮します。

 ワラビ、こごみ、フキノトウ、タラの芽、ゼンマイなどの山菜類も、解毒を促し、老廃物を排泄する優れた効果があります。また春の味覚を代表するタケノコも、ぜひ取り入れたい食材です。代謝をアップして、便秘の解消にもよく、さらなるスリム化を応援してくれます。

 ちなみに、春はエクササイズも効果の出やすい季節です。とりわけ朝は最も体の解毒がしっかり行われる時間なので、早起きして朝にエクサエイズすると、効率的にサイズダウンを図れます。

【春ダイエット薬膳レシピ】

セリ、山菜、タケノコのわさびマヨ和え

 春ダイエットの強い味方、セリ、山菜、タケノコでしっかりデトックス&スムーズにスリム化を目指す薬膳レシピ。わさびマヨネーズのピリッとした風味がほろ苦い野菜たちにぴったりです。

【材料】2人分
●セリ 3分の1把
●山菜水煮 100グラム
●タケノコの土佐煮(市販品) 100グラム
●たれ(マヨネーズ=大さじ1、めんつゆ<3倍濃縮>=小さじ1、わさび=適量)

【作り方】
 ボウルに3センチの長さに切ったセリ、山菜水煮、食べやすく切ったタケノコの土佐煮を入れ、混ぜ合わせたたれを加えてあえる。

池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

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