片頭痛に新薬が登場 原因物質を直接攻撃して痛みを抑える

片頭痛の推定患者数は840万人ともいわれている(C)日刊ゲンダイ

■2~4種類の薬で効かなかった人にも効果発揮

 片頭痛の薬物治療は、頭痛が起きたときに薬を使う「急性期治療」のほか、「予防療法」も重要だ。「予防治療薬(発症抑制薬)」を定期的に使用し、発作頻度や重症度などの軽減、そして生活への支障の軽減を目的とする。

 新薬「エムガルティ」は、片頭痛発作の発症を抑制するための薬(予防治療薬)として使われる。

 これまでの予防治療薬「カルシウム拮抗薬」「ベータ遮断薬」「抗うつ薬」「抗てんかん薬」などは、ほかの病気で広く使われている薬を片頭痛の予防治療薬として使っており、どの薬剤をどのように使うかは医師の経験値で決められていた。

 一方、エムガルティは片頭痛の原因物質「CGRP」に直接作用する。つまり、片頭痛発作の発症抑制に絞った予防治療薬で、こういった薬は国内初になる。

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