秒速薬膳でアッという間に健康に

体をクールダウンするトマトとゴボウで“熱デブ”におさらば

トマトとゴボウのイタリアンサラダ
トマトとゴボウのイタリアンサラダ(提供写真)

 春は一年で最もダイエットに成功しやすい季節。絶好のタイミングにしっかりとスリム化を目指すためにも、ぜひ押さえておきたいのが「体質別食べ方テクニック」です。中医学では体全体のバランスが崩れていることで、太りやすい体質になっていると考えます。バランスが崩れると代謝が落ちて、食べたものを消化しきれずに、必要以上の脂肪や水分をため込んでしまうのです。

 よって、体質に合った食事で体内のバランスを整え、代謝をアップして老廃物をスッキリ出すことが薬膳的ダイエットのポイントになります。体質は大きく4つの「デブタイプ」に分かれます。今回は「熱デブ」の対策について紹介します。

 脂っこいものや揚げものが大好き、野菜嫌いで脂肪過剰摂取系、なおかつ早食い、食欲旺盛、お酒も大好きという人に多く見られるタイプ。万年、飲み過ぎ食べ過ぎで、野菜はあまり食べないという食生活の結果、取り込んだ栄養分をうまく利用できないまま体にため込み、脂肪や水分をどんどん蓄えて太ってしまうのです。

 蓄えた過剰な老廃物が体内で熱を放つため、暑がり、のぼせやすいといった特徴も見られます。さらには、胃も熱を持つことでお腹がすきやすくなり、必要以上に食べられる上に食欲が止まらない……という「魔のメタボ胃袋」になりがち。

 このタイプは体の熱を冷まして、余分な脂肪や水分を排出する食材を取り入れるのがスリム化への近道です。

 おすすめはトマト。体の余分な熱を冷ますとともに、胃の熱を鎮めて過剰な食欲をストップさせる効果が高いのです。特に朝イチでトマトを摂取しておくと、一日中、食欲を抑えることができるのでお試しを。

 ゴボウも体内のクールダウンに役立ちます。そのほか、キュウリ、レタス、ゴーヤ、海藻類、タコ、アサリ、コンニャクもおすすめです。

 また、より早くサイズダウンを目指すなら、食事をするときにはまず、これらの「冷却食材」を最初に食べましょう。食事の順番として、体を冷やすものから食べることによって、その後に食べるものの熱を緩和できるのです。

 当たり前ですが「体育会系男子」のような食生活を改めること。そして体に熱を持たせるショウガ、ニンニク、ネギなどの食材の大量摂取や、スパイスが過剰に効いた料理、激辛フードは控えましょう。

【熱デブ撃退薬膳レシピ】

トマトとゴボウのイタリアンサラダ

 熱デブ撃退におすすめのトマトとゴボウを組み合わせた薬膳レシピ。市販のきんぴらゴボウが、パンにも合う、さわやかな味わいのサラダに!
 朝食におすすめです。

【材料】
●きんぴらゴボウ(市販)  60グラム
●トマト  2分の1個
●オリーブオイル  大さじ1

【作り方】
 ボウルに、きんぴらゴボウ、食べやすく切ったトマトを入れ、オリーブオイルを加えて全体を混ぜる。

池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

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