進化する糖尿病治療法

食事は「一汁三菜の時は少なくとも2品はノンオイル」で

食の意識改革を

「少なくとも2品はノンオイル」というのは、一汁三菜で味噌汁とおひたしを食べるとすると、あとの2品はハンバーグやマヨネーズを使った料理でOKということ。メインが焼き魚なら、副菜1品は冷ややっこやおひたしのノンオイル料理、残りは野菜炒めや油で炒めて作る豚汁などにする。

 この方法、外食時にも役立ちますよね。厳密でなくてもいいんです。「少なくとも2品はノンオイル」を頭の片隅に置いておけば、「かき揚げそばとカレーの組み合わせはまずいな」となるでしょうし、「パスタとドレッシングたっぷりのサラダでは、どちらもオイルもの。せめてサラダはドレッシングなしにしよう」となるでしょう。

 私たちは、生きている限り食べる行為と縁を切れません。「好きな食べ物」「好きな味付け」「好きな献立」は、その人が長年積み上げてきたものでできています。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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