心不全の「和温療法」重症者が劇的に改善するケースもある

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「ひとりは別の病院からの紹介で来院した当時50代の方で、かなり重度の心筋梗塞から心不全に至り、1年間で4回入退院を繰り返していました」

 村松教授は心不全の標準的な薬物療法を行った上で、和温療法を実施。心不全の状態を示すホルモン、BNP値が劇的に良くなり、退院後も週2回継続。現在まで10年以上続けており、この間、入院はほとんどない。

 心不全は再発ごとに坂道を転げ落ちるように悪化していく。

「1年間で4回入退院を繰り返していた方で、その後入院がほぼなくなるのは、和温療法の効果を顕著に表しています」

 もうひとりは、別の病院から転院してきた当時60代の重症拡張型心筋症の患者。

 致死性の不整脈を繰り返しており、点滴で強心薬を投与。通常は7~10日ほどで終了できるが、6カ月間やめられず、やっとやめて退院できたと思ったら、すぐに再発し入院となった。

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