ビートルズの食生活から学ぶ健康

78歳にしてなおポールがパワーに満ち溢れているのはなぜ?

フィリップ・ノーマン著「ポール・マッカートニー ザ・ライフ」(KADOKAWA刊)/(提供写真)

 一度、狭心症を罹患したわけですから、その健在ぶりの陰でしっかりと健康管理を行っていたのでしょう。その後、2015年に「エジプト・ステーション」、20年に「マッカートニーⅢ」をリリースし大ヒットさせるなど、気力、体力、創作欲に陰りは見えません。

 そうした健在ぶりの背景には「菜食主義」があることは間違いありません。「顔のついたものは食べない」というポールのスタイルについては、すでにこのコラムで述べていますが、肉類を取らない食生活でも、豆類、穀類、植物由来のタンパク質を取ることで、元気に、そしてパワフルに生きていけることをポールは証明していると言ってもいいでしょう。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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