さらに、体の上部にトラブルを引き起こしやすい時季でもあります。「春一番」に始まって強い風が吹くためです。春の風は「下から上に吹く」といわれ、陽気が上に集まりやすいので、目まい、のぼせ、頭痛、鼻水、鼻づまり、吹き出ものなどを引き起こしやすいのです。
これらの「春トラブル」を防止するためには、肝のバランスを整えることが重要になります。その肝と重要な関わりがあるのが「血」。中医学では「全身に流れて栄養を与える働きのある液体」と考えます。肝は血が充実してこそ、きちんと稼働するのです。
さらに、うまく利用したいのが「水」。水は血以外のあらゆる体液を指し、体に潤いを与える働きを持つ液体とされます。そして水は過剰になり過ぎた肝の働きを正常化してくれるのです。
よって、血を補う食材と水を補う食材をダブルで取り入れると、肝のバランスが取れて春の体を快適に維持することができるようになります。
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