ただし、「短時間仮眠」は窮余の策。まずやるべきは夜の睡眠時間の確保だと、福田所長は強調する。米国の「ナショナル・スリープ・ファンデーション(国立睡眠財団)」が推奨する睡眠時間は、成人で7~9時間。小学生は9~11時間、中高生は8~10時間。これを下回っていれば、生活の見直しを図る必要がある。
「現代の日本人は子供の頃から睡眠不足で、それがずっと続いている。つまり睡眠不足の長期的弊害をすでに被っていて、肥満、生活習慣病、がん、認知症のリスクはだれにでもあるのです」
一刻も早い睡眠習慣の改善が求められる。
就寝時間を早く、また質を高める方法としては、夕食時間を早くする、入浴は就寝の2~3時間前、寝る直前に激しい運動はしない、夜にスマホやパソコンは極力見ない、起床時は太陽の光を浴びるなどがある。