しかし、4Gでは画質もさることながら、しばしば画面が固まったり音声が途切れたりすることが多く、本格的な普及には至らなかった。それらの問題が5Gによって一気に解消されるため、オンライン診療にシフトするクリニックや、自由診療によるサービスを提供するスタートアップなどが成長し始めている。
もっとも、遠隔医療の本命は、内視鏡やカテーテルの検査・治療の遠隔支援だろう。千葉県松戸市の千葉西病院で稼働している「カテーテルスタジオ」の遠隔版をイメージすれば分かりやすい。
マスコミなどで何度も紹介されているので、カテーテルスタジオをご存じの方も多いだろう。
同センター内の6つの血管造影室から、検査や治療の映像がリアルタイムでスタジオの大型モニターに送られてくる。それをベテラン医師が見て、重要な局面に差しかかると、モニター越しに現場の医師たちに適切な指示を与える。これによって同病院は、全国でもトップクラスのカテーテル件数と成功率を上げている。
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