NAFLDの原因の多くは「アルコール以外」。具体的には肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧など。2型糖尿病患者は肥満、脂質異常症、高血圧を併発している人が圧倒的に多いですから、NAFLDのリスクが高い。一方で、脂肪肝が糖尿病を発症させているという見方もできます。肝臓に脂肪が沈着するとインスリン抵抗性になり、糖尿病を引き起こすからです。
昨年1月に「Diabetes Care」オンライン版に掲載された内容によると、米国ではNAFLDを併発した2型糖尿病患者の増加に伴い、今後20年間で推計6兆円の医療コスト負担が発生し、肝移植の手術件数や心血管死の増加などが予想されるとのこと。日本でも糖尿病患者は増えていますから、今後NAFLD併発患者が増加していくことは容易に考えられます。
■症状が出てからでは手遅れ
進化する糖尿病治療法